読書感そう文「圏外呼吸」を読んで

の読後感
-きみの呼吸を奪いたい
圏外呼吸
きみの話が終わらぬように-


うん、ダサい。フォントとかいじれないし。
こんなダサいものより素晴らしい特設サイトサンプルを見て、どうぞ
特設サイトのwordsのページを見て心がざわついたら読むことをオススメします。

まず言いたくなるのが「なんで、ラブライブで、こんなの出そうと思っちゃったの?
表紙とかサンプルとか扉絵とか売り文句とか、全部怖い。とても怖い。
アニメ本編で華やかにスクールアイドルしている可愛い子達とは、遠くかけ離れたようなテーマ、雰囲気で紡がれていく物語がずいぶんと豪華なメンバーで繰り広げられていきます。
まあ、この本の存在聞いた時点で「うっわぁ…絶対やべぇよこれ…なんだよこれ…買お」と即決したのも自分なのですが。

あんまし事細かに感想書こうとするとバテるので適当に区切ってバーっと


薄明
「 ――はやくおうちにかえりましょう、くらくなるからかえりましょう。 」

ことうみ。この時点で最高ゥ~~~~~
変な性癖とコンプレックスを持ったうみちゃんとそれに理解?を示してくれることり。
初っ端からクリーンヒット。扉絵を見て自分が思い描いてたシチュエーションがほぼそのまま出てきたのでページを進めるのが怖くてワクワクしてたまらなかった。首絞めックス
頭の何処かがおかしいことうみ本当にすき。



ポップレクイエム
・フォー・リトルスター

「 与えられたじゃない、本当のを掴むために。 」
にこまき。王道。
自ら見つけた夢を実現させているにこと、誰かに与えられた夢に向かい始める自分に疑問を持つまきちゃん。
結構いろいろなネタにされてる「西木野医院の一人娘、真姫ちゃん」を深く掘り下げた感じ。西木野パパとかオリキャラ的なのが結構出てくる。

一見、売り文句の「最高最悪の読後感」とはかけ離れたものに見えた。けども。
「アンコールをもう一度」の水之江めがね先生の「圏外呼吸について思ったこと」を見たら一気に後味が悪くなる。確かにそういう視点で見ればアレもコレも…と。深い。

マタニティ ブルームーン
どうか私を羊水のように愛してください!   
ことうみ。最高ゥ~~~~~~
個人的に圏外呼吸の中で一番キテる作品。ことうみだからってのもあるけど。
正直タイトルの時点で怖すぎた。スクールアイドルとマタニティという、あまりにもかけ離れた言葉(であってほしい)をタイトルに持ってくるしそれに掛け合わせるように扉絵が怖い。
あまりにも怖すぎて実は一度ここを飛ばして小部屋の住人を読み始めてた。それぐらい怖い。

頭の何処かがおかしいことうみその2。本当最高。
劇中はうみちゃん視点で話が進んでいくけど、うみちゃん視点だけで物語を見てるからどう解釈するばいいのかわからない場面がたくさんある。でもどう解釈しても説明が付けれるような形になってて、作者の7013先生がどういう意図で書いていたのかまったくわからないし、わかりたいしわかりたくないし。とにかくすごい。
何もかもが伏線に見えるしなによりヨーグルトの描写がすごい(?)

ムシカ・ムンダーナ
「 ――讃えよ、天上の音楽を! 
まきりんぱな。
変な距離感を互いに保っているまきとはなよ。幼い頃から続くはなよのりんに対するコンプレックス。
と、それと平行して話が続くどこかで見た時があるような7人のサーカス一座と、どこかで見た時があるような花摘みと町娘のお話。
結構長い。1回しか呼んでいないせいか、正直良くわかってない。
まきりんぱなは基本的に真姫ちゃん視点で話が進んでいくけど、一座の話では誰の視点なのかはっきりとしない。そもそも世界観が日本でなければ現代ですら無い。語り部の口調というか言い回しかたは登場人物の誰にも似つかないし、何者かが絵本のような物を読み聞かせているだけなのでは?とか思ったりしたけどそんな感じでもなく。誰かが見ている夢?わからない。
けれどもまきりんぱなと一座の話は微妙にリンクしていて、結末も近い終わり方になってる。
うーん?誰かの解釈を聞いてみたい。

今まであまり1年生間でのアレな話を摂取してなかったから新鮮な気持ちで読めた。別にまきちゃんもはなよもりんちゃんも悪いことはしてねぇんだよなぁ…やりきれない。

小部屋の
………夢を、叶えて 。
この作品の中で扉絵が一番恐ろしい。怖すぎる。
にことにこのお話。別に間違えて打ってる訳ではない。
メタってる。あんまし書くと簡単にネタがバレてしまうからあんまし書かない。
のぞにこの雰囲気が出てきて嬉しかったけど結局のぞえりし始めててブチ切れた(私怨)
よくもまあこういうメタに繋げられるものだなと感動した。いちいち怖い。


「 わたしは、あなたたちに差をつけます
まきりんぱな。
あ~~~~~~~~めんどくさいめんどくさいめんどくさいドロドロドロ~~~~~~~~~
でも現実高校1年の女子が3人集まればこんな感じになっちゃうのかなぁ(冷めた目)
ずる賢くてはなよに依存しているりんちゃんと、それはおかしいとモノ申す真姫ちゃん。あとはなよ。
最高最悪の読後感。虜が一番わかりやすくそれを体現出来てるんじゃないかなと思いました。
りんちゃん視点で話が進み、一番マトモな感性をしている真姫ちゃんと、どんどん汚いものが露呈していくりんちゃん。それでも変なところで真姫ちゃんは優しかったりするせいで、コレを読んだら真姫ちゃんの好感度が上がった。

でも個人的にこの話の中で一番ヤバイのは花陽なんじゃないかなぁ。
りんちゃんがまきちゃんに対してやってたことに気がつけていたんなら、りんちゃんが自分をどういう目線で見ているかなんてのも理解できているんじゃなかろうか。
それを理解しながらりんちゃんを突き放したり咎めたりしないのであれば一番計算高くてずる賢いポジションにいる存在に見えてくる。疑心暗鬼。ああこわい。
でも最後の意味深文章で「りんちゃん、」と呼ぶ誰かの声があるけど、この登場人物の中で凛を「りんちゃん」と呼ぶのは花陽だけで…やっぱり何かあるんじゃないですかねぇ…

無題
9人全員いる、何気ないワンシーン。
えりとのぞみが入り始めて間もない頃の、まだ先輩を先輩と呼んでいた時のちょっとした笑い話。僕はよくあとがき的なものを最後じゃなくてわりと最初の方に読み初めてしまう悪癖があって、今回もその例に漏れず結構早めにここを呼んでしまいました。
最高最悪の読後感も何も、毒にも薬にもならないような本当に何気ないワンシーン。
最初は「なんで急に、誰かにフォーカスを当てることもしないこんな日常の一コマを入れてるんだろう」と疑問に思ってたけど、虜まで読み終えてからもう一度目を通してみると見え方が全然違ってしまった。というかこういう日常の一コマに対する虜の影響力がすごくて、それを意図して最後にこんなのを入れてきたんかなーって考えていると、よく見たら虜書いてる人とこの「無題」を書いてる人は同じ人だった。
あっ…(察し)

「ほんとう」は、いつだって、こわい
「最高最悪の読後感」と同じようにこの圏外呼吸内でのキーワードのように扱われている言葉。これのせいでいちいち深読みしたくなってしまう。
真実はいつだって残酷だ。



以上。結構満足行ける風にかけたと思う。圏外呼吸、オススメです。
僕は文章読解力無いので他人の力を借りないといつまでたってもこの本を理解でき無いと思います。