読書感そう文「心中合同And Then There Were None」を読んで

心中 1.相愛の男女が合意上で一緒に死ぬこと
   2.人に対して義理を守ること
   3.ある人物と運命をともにすること
   4.愛し合っている男女が指や髪を切ったりして、愛情の変わらないことを示すこと


         「」                「
    「」 And     Then     There 「
          「」  Were   None    「
」                「」                「


さまざまなものの「さいご」を描いた、「中」合同誌

pixiv 特設サイト

ロクにフォントもいじれないしセンスもないのに装飾っぽいことするのやめたら?                               













本当になんでラブライブでこんなものだそうと思いつくんですかね…
前回感そう文を書かせてもらった圏外呼吸。アレも相当やばそうな雰囲気が漂ってましたが意外や意外、あんまり(?)人が死んだりはしませんでした。が

今回の心中合同ではまず前提が「心中」「さいご」から始まります。
華のスクールアイドルと遠くかけ離れた言葉であって欲しい心中。それがテーマとなればそれはもう、買うしか無いでしょう!(満面の笑み)
と言った感じで僕ラブ6で買った本作品。会場には自分意外にも買ってる人が結構いた。やっぱ好きなんすねぇ。

というわけで各作品を読んで思ったことをつらつらと


にこまき。マンガ形式。
正直に言うと「さあどんな方法で華のスクールアイドルが殺されていくやら」と児童向けひみつずかん!ばりの下衆いテンションで読み始めた故にまずこの作品に頭をガツンとやられました。死ぬのは生命的なものだけじゃなくて精神的なモノもあるんやな…
医療の道に進んでいる真姫とツインテールをやめたにこ。それでもにこは真姫の前で涙を見せようとはしない、悲しさをできるだけ残そうとしないやさしい先輩。
どうして真姫だけが窓辺にいてそこから動かず、にこだけが扉から出て行くんですかね。

窓辺にいることで光は当たる(医者の輝かしい道)けど動かない、動けない(決められた道)
扉を開けることができる(自分で道を決められる)けどその先に光が当たるかどうかはわからない
みたいな二人の進路の比喩?短いからこそ、深読みしようとすればいくらでもできそう。

神様なんて大っ嫌いだ!
にことほのかの話。小説形式。
感想を一言で表すなら、素人童貞にこちゃん
エロ漫画読んで「セックスってすごくすごそう」と思ったはいいけど実際やってみたら「そこまででもねぇな…」みたいな(?)
これを読んで思い出したのが夢と手段と目的のお話。
「野球選手になる!」これだけを夢と扱う人は多いけど、結局そこは手段でしかない。
野球選手になって何がしたいのか、そこに当てはまるものが本当に夢、目的といえるわけで。

この矢澤は「アイドル」になって何がしたかったんですかね。
多分アイドルになって何かをしたかったんじゃなくて、自分自身が輝いた存在でありたいと思ってたんじゃないかなぁ。小さい頃から一番輝いているように見えた存在がアイドルだっただけで、本当にアイドルになって何かがしたかったわけではないのかなと。

だからアイドル以上に輝いて、幸せを手にしている穂乃果と、いろんな部分で自分以上に恵まれた穂乃果からの施しに気づかずいい気分になっていた自分。今から穂乃果のような輝きを手にしようとしても遅すぎて、自分はアイドル以外のことに手を付けなさ過ぎた。

穂乃果は何も悪いことはしていないけど、矢澤に傷を付けたのはほとんど穂乃果が原因なのが悲しい。きっとこの穂乃果は娘ができてもアイドルの道には進ませないし、もしかしたらスクールアイドル時代のことも話したがらなくなってしまうかもしれない。悲しい。

さいしょにうしなうさいごのことば
The・心中    こういう死に方ちょっと憧れちゃうよね(ダメ)
えりとほのか。マンガ形式。
なんと作中出てくるセリフが「穂乃果」「絵里ちゃん」のみ。
よくもまあそんな思い切ったことができるものだなぁと。
二人は幸せな夢に包まれて終了。
ここに至るまでの状況とかは一切ないので9割想像にお任せでフロムゲーもびっくり。

私事ではあるけど職業柄普通の人より死の場面に会うことが多いわけですが、苦しんだり、誰も見てないとこで息が止まったりするよりもよっぽど理想的で幸せな死に方だと思うんですよ。望んだ死。
ぼくも好きな人と向き合って手を繋いで、互いに名前を呼びながらふんわりと旅立ちたい(錯乱)

Kryie eleison             …Kyrieじゃないの…?
まだ各作品を1読だけしかしてないけど、暫定1位ですき
決して希ちゃん視点で話が進むからではない。
のぞみほのかと後7人がちらほらでてくる小説形式。
「一番じゃないけれど、大好きだったよ」これほんとすき
大切な人を失った二人のお話。
希ちゃんはまあいいとして、穂乃果は本当に未練みたいなものが無かったのかなぁ。
でもまあ生物として本能的に抵抗はするだろうから、そういう反応≒未練あるってわけではないのかな。

作中希ちゃんが過ごした数日は、自分から見たらとっても楽しそうで充実した日に見える。
近所に優しそうな顔見知りなんかもできて、かつての級友達と再開して、次会ったらはどこにいこうか?なんなら全部いけるまで!なんて会話を交わして、同居人と楽しく買い物なんかして。まあ同居人もアレなのでそこはいいとして、自分だったら未練残りまくると思う。

それでも二人が旅立ちを選ぶのは、それだけ大切な人が好きだったからなんだろうなぁ。
きっとアリサを見るのが日に日に辛くなっていったんだろうなぁ。
そこまで人を好きになることができるでしょうか。なってみたい。誰か好きにならせて(?)
この後他の7人はどんな反応するのだろうか。次から次に行ってしまいそう。こわい。でもすき。

白いなどらない
「あぁ、これ多分卒業後数年経ったら本当にこの二人死ぬな」
めっちゃ頑張るえりに「そんな頑張らなくてもええんよ」と優しく諭す希ちゃん。天使か。
漫画形式。とってもえりが重い。めんどくせえ。
数少ない高校現役時代を描いた作品。ほとんど数年後の話だもの…

このえりはどうしてこんなに頑張ってしまう子になってしまったのか、どうしてそうしなければ居場所がなくなると思ってしまう子になってしまったのか。
糞がつくほど真面目なえりに飄々とした希ちゃんは相性いいんだろうなぁ…のぞえりが流行るのもうなずける気がする。でものぞえり見ると心が乱されるのでダメ(私怨)
しっかりと書かれててそんなに思案を巡らす場所もないさっぱりとしてるし話も優しい。
普通によかったとおもう(KONAMI

相憐
うみまき小説形式。
推理小説か何か…?
数少ない高校現役時代を描いた作品その2
中合同の中でおそらくいちばん読み解く部分が多い作品。
ぶっちゃけ僕の読解力で1読しただけでは「よくわからなかったけどすごくすごい」ぐらいしか出てこない。
開幕真姫ちゃんが言ってることは本当なのかという部分から始まるし、作中真姫ちゃんのセリフ全般が熟読必須でとっても難しい。

圏外呼吸の「虜」と同じ作者なのだけども、形影相憐の作中で真姫は
「取捨選択は大事よ、海未先輩。私ね、最近は本当にそう思うの。いらないものにかかずらって時間を無駄にするってことは、イコール自分の価値も下げるってことだもの。手早く見極めないとね」p.72
と言ってる。今手元に圏外呼吸が無いのではっきり確認できないけど、似たようなことを虜の作中でも真姫が言っていたような気がする。

そして本作中真姫は、海未のことを明らかに故意で「海未先輩」と先輩呼ばわりする。
圏外呼吸の虜では、真姫は凛から明らかに故意で「西木野さん」と他人行儀な呼ばわりをされてましたね。
作者、耀斗先生の中の真姫ちゃん像がかっちり固まっているということなのか、それとも、もしかしたら虜の真姫ちゃんと形影相憐の真姫ちゃんは同一の存在だった…?
(だとしたら凛ちゃん大戦犯モノでしょ…)

時折「海未先輩」呼ばわりから「海未」に戻る時があるのも気になる。単に真姫の気の緩み?なにか意味ある?ああ途方も無い。

相憐というからにはきっと真姫も海未も、互いに互いのことをかわいそうと思っているのだろう。
せっかく医者の娘なのにその道に行く事を迷っている。誇りを受け継ぐというのはこんなにも素晴らしいのに。かわいそうだ。
あの人は与えられたものだけで満足している。選ぼうと思えば選べるのに。かわいそうだ。
こんな風に互いを憐れんでいるんだろう。なんだかSIDの真姫ちゃん退部阻止事件を思い出す。
真面目だったり環境だったりで、少しだけ似てるんだろうなこの二人。うみまき。流行ってもいいんじゃない。

あとちょいちょい話の中に出てくる、海未と真姫の誕生日が1ヶ月しか差がないというお話。
僕はこの設定が大好きなのでこの話が出てきただけでも美味しい気分。
「あと1ヵ月遅ければor早ければ、あなたともっと!ずっと!一緒に居られたのに!」
みたいな駄々をこねる海未か真姫のうみまき。流行って。

君と私の関係
アイドルとして大成したにことまきのマンガ形式。
僕はわりと独占欲的なのが強いので真姫ちゃんの気持ちが結構わかる(わかり手)
きっと活躍するにこを見れば見るほど心のなかがぐるぐるしていくんだろうなぁ。
芝居とはいえ男といい雰囲気になろうものならもうヒステリックもんになりそう。
今は何とかなってるだろうけど、これいつか限界が来て、こじれてうまく行かなくなっちゃうよね…そして窓辺へ続く…?(安易なクロスオーバー)

には言えない
ことうみ小説形式。
ことうみ。イエス。なのだけども。
最初に出た感想が「え、終わり…?」
すごく豪華絢爛是卓食材を並べられてこれから料理するのかと思ったら「はい!おしまいです!」と言われたような、スクフェスイベントでSIDコラボのストーリー2章あたりによくある(すると…)で急に一回区切られた時のような(わかりづらい)
まあ本文自体も本作品の小説形式の中で一番短いのだけども。
すごくおあずけ食らった気分。

この話の中で頭がオカシイのは海未なのかことりなのか。子猫2匹が死んだことを「お祝い」することりも異質に感じるし、コミュニュケーションを全般的に諦めてる海未も異質に感じるし、もしかしたらどっちもおかしいのかもしれない。とにかく、足りないなぁと思ってしまった。
ここから二人の関係がどうなるかとか…君には言えないけど君には言える相手が出てきたりとか…続きは…続きは無いんですか…(切実)

Self-Reference ENGINE
相原先生 × ことうみ = おれはしぬ
ことうみマンガ形式。
首絞めックスがサブリミナルする園田。
最高。残念ながらキモオタ脳が作動して深い事を考えられない。
このことりが別に園田に特別好意を持ってないとしたらとんでもない女だぜ!ずるい!やめろ!やめるな!
本当に二人が可愛いヤバイぐらいの感想しか出てこないのが悔しい。

And Then There Were None
そして誰もいなくなった
某495歳の紅妹の影響で興味を持った人も居たんじゃないんでしょうか。僕です。
もしかして心中の死因もこれになぞられるのではと思ったけどそれは心中じゃないしそれじゃただのパロディだ。
μ`sが10人ならパロディできるなとか、最後の一人は読者自身あなただとかベタな落ちすればできるかなとか思ったりもした。
実際本作のどの作品でもりんぱながそうなることは全くなかったので誰もいなくなることはないね。安心。


番外
【心中合同】And Then There Were None の感想および考察
本文中にも書いてありますが、自分の前回の圏外呼吸の読書感そう文が起爆剤となってこれを書くに至ったそうです。
なんとまあありがたいことか。よくもまああんな小学生並みの読書感想文を読んで思い立ってくれたことか。名古屋事故編でも誰かの火種になれることはとっても嬉しい。穂乃果みたいで。(まだ言う)

とまあ、この考察本文内容ですが、僕は割と簡単に他人の意見を鵜呑みにしてしまうフシがあるので1読終えた自分自身の感想を書きたいがために、流し見程度に止め、しっかりと目を通していませんでした。が、やっとこさここまで書き終えたので、早速読ませていただきました。


読ませていただきました。




読ませていただきました。



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/    (●)  (●) \  これ俺いらないな
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(  \ / _ノ |  |
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こちらのほうが圧倒的に熟読してるし熟考してるし、そもそも俺見当外れな解釈してんじゃねえのと不安な気持ちに。しっかりとした考察が読みたいならぜひこちらをお読みくださいませ。

あぁ読解力。読解力をくれ。アマゾン、アマゾンにはないのか。ジャスコは、ジャスコはどうだ

いいんです。あくまで読書感そう文なんですから。小学生並でいいじゃないですか…
兎にも角にも何らかのバトンのようなものがつながるのは嬉しいものです。またこのページをみて、書こうかなと思ってくれる人が増えたなら嬉しいです。
3時間位かかった…